小さな体にふわふわした毛並み、まんまる大きな瞳と愛嬌(あいきょう)あふれる表情で、飼い主さんをメロメロにするチワワ。
そんなチワワは「世界で一番小さな犬」と言われており、小型犬の中ではその人気はいつも上位。世界中で愛されています。
この記事では、そんな魅力たっぷりのチワワはどんな性格なのかご紹介していきます。
またさらに、チワワの性格に対応した接し方や、チワワの歴史、種類、体の特徴や、チワワに多い病気までわかります。
これからチワワを飼おうと思っている方、すでに飼っている方にも、チワワと心が通じ合えるかけがえのないパートナーとなるための参考になればうれしく思います。
1.チワワの性格と接し方
それでは早速、チワワがどんな性格なのか、また接し方も見ていきましょう。
はじめにチワワの性格は、下表のように個体差が大きく性格がバラバラという特徴があります。
このように、かなり性格に差があるようです。
ただ一つ言えることは、「チワワは飼い主さんがとっても大好き!」ということ。
チワワがくれるまっすぐな愛情と信頼は、必ず飼い主さんに豊かな心を与えてくれるでしょう。
それでは、チワワの性格を詳しく見ていきましょう。
①人が大好きで甘えん坊な性格。それでいて自立心も高い!
チワワは人のことがとても大好き。
飼い主さんのひざに乗ってきたり、くっついたままお昼寝したりすることもある甘えん坊さんです。
その小さくて愛らしい見た目と相まって、飼い主さんをメロメロにします。
ひざに乗って甘えてくるチワワをなでてあげれば、その柔らかな被毛に飼い主さんの心は癒されるでしょう。
また、その一方でチワワは自立心が高い犬種でもあります。
四六時中の、べたべたと甘えたり抱っこしたりというような密着を好まず、一人の時間を大切にする性格の子もいます。
甘えるときは甘えて、自分の時間も大切にするといったお互いのいい距離感で過ごせるでしょう。
②とても活発で勇敢(ゆうかん)な性格。いろんなことにチャレンジできる!
小さな体で華奢(きゃしゃ)なイメージがあるチワワですが、実はとっても活発な性格の子が多くいます。さらに、勇敢で強い精神力をあわせ持っています。
飼い主さんとおもちゃで遊んだり、ドッグランに行って一緒に走ったりといったアクティブな遊びも楽しめる犬種です。
またその活発で勇敢な性格から、アジリティや訓練競技会、ドッグダンスなどで優秀な性格を収めているチワワもいるほどです。
指導手(人)とピッタリと息を合わせて、ハードル、トンネル、シーソーなどの障害物が置かれたコースを制限時間内に、次々とクリアしていく競技のこと。障害馬術競技の犬バージョンともいえる犬の障害物競走です。
クラスごとに各訓練科目の習熟度を競い、その成績によって順位付けを行うことで入賞者を表彰する一般家庭犬向けのイベント。大小さまざま犬種、子どもからお年寄りまで幅広い愛犬家が参加しています。また、成績優秀な犬にはトレーニングチャンピオンなどの称号が付与され、血統証明書に記載されて永久に記録されます。
人と犬が音楽に合わせて一緒に踊るドッグスポーツのこと。飼い主さんの足の間を通り抜けたり、飼い主さんに合わせてリズムよくジャンプをしたりといったいろんな一芸をおり交ぜて踊り、点数を競う競技会も開催されています。
愛犬のチワワの性格に合わせて、いろんなことにチャレンジしてみるのも面白いですね。
また、飼い主さんと愛犬が一緒にチャレンジすることで、きずなを深め、信頼関係を築くこともできるでしょう。
もし、愛犬のチワワがトレーニングが苦手な性格の場合は、一通りマナーとルールをしつけとして教えたあとは、愛犬と穏やかにのんびりと生活していくのもいいでしょう。
チワワの性格はその子その子によってかなりの差があります。愛犬の性格に合わせた過ごし方を考えてあげましょう。
③お出かけも大好き!いろいろな場所に出かけよう。
飼い主さんのことが大好きなチワワは、飼い主さんとのお出かけも大好きです。
また、小型犬ゆえにキャリバッグやカートも利用しやすく、お出かけがしやすい犬種と言えます。
愛犬と一緒にお出かけや旅行したいと思っているなら、チワワはピッタリ。どんどん色々なところに連れて行ってあげましょう。
ただし、一緒にお出かけや旅行をする前の心得が3つあります。
愛犬の性格を尊重しつつ、しっかり準備をして、チワワとたくさんのお出かけや旅行を楽しみましょう。
④活発に遊ぶ子が多く、子どものいい遊び相手に!でもお年寄りが飼うには不向き。
チワワは活発で遊ぶことが大好きな子が多い犬種です。
特に子犬の時にはよく動き回ります。
遊ぶことが大好きな子どもには、お互いがいい遊び相手になれるでしょう。
しかし、チワワには繊細な性格の子もいます。子どもの突然の大声や動きを怖がってしまうことも。
さらに、子どもはちから加減が未熟な場合もあるため、子どもがチワワを手荒く扱うとケガをする可能性もあります。
とはいえ、チワワはとても家族思いな面があるため、上記のようなことに十分気を付けてあげれば、子どもとも心を通わせるとてもいい関係が築けるでしょう。
また、その活発さゆえに、お年寄りが飼うと、遊び相手になることやお世話の面でも大変になるケースがあります。
その可愛らしく愛らしい見た目からお年寄りにも選ばれることが多いのですが、お年寄りが飼うのに適した犬種とは言ず、あえて勧めることはないでしょう。
⑤自立心があるので、お留守番が得意
チワワは自立心が高い犬種です。
そのため、家でのお留守番も問題なくしてくれます。
しかし、家でお留守番させる場合は、トイレを家の中でできるようにトレーニングしておきましょう。
お散歩中でしかトイレできないと、お留守番中おしっこやウンチを長時間がまんしてしまうので、お留守番は難しくなります。
さらに、すべての犬種に言えることですが、チワワは暑さが苦手です。
熱中症を防ぐためにも、夏にはお留守番中でもエアコンは常にオンにしておくことが大切です。
また、ふだん家でお留守番をして、チワワが運動不足になったりストレスをためてしまわないように、できる限り時間を見つけてお散歩をさせてあげたり、家の中であってもしっかり遊んであげることが大切です。
⑥多頭飼い(たとうがい)は、愛犬の性格を見極めたうえで判断を!
チワワは、保守的で縄張り意識の高い犬種です。
性格の相性が悪い相手だと一緒に飼うことが難しくなることもあるでしょう。
しかし、相性のいい子であれば、とても仲良くなれます。
多頭飼いをするかどうかは、もといるチワワの性格や、他の犬に慣れるためのトレーニングにもよるところがありますので、飼い主さんがしっかり見極めてあげましょう。
また、もしフレンドリーで多頭飼いができそうな性格であっても、しっかりと飼い主さんが愛犬の性格をわかってあげて、飼い主さんがかけることのできるお金や時間、労力をしっかり考えてから決めるようにしましょう。
そうしないと、愛情もコミュニケーションも薄いものになり、生活自体も愛犬との関係もダメになってしまうからです。
あくまでも、今いる愛犬のことをしっかりわかってあげたうえで、判断しましょうね。
2.チワワの歴史
それでは、チワワの歴史について少しだけみていきましょう。
①チワワの歴史は謎が多い!最も有力な説はメキシコ原産説。
チワワの歴史はとても謎が多く真相ははっきりはしていません。
マルタ島やヨーロッパが原産という説もあれば、中国にいた犬をスペイン人が大陸に持ち出し、大陸にいた小型犬と交配して生まれたという説もあります。
しかし、現在最も有力な説はメキシコ原産説です。
チワワという名前自体はメキシコにあるチワワシティが由来だと言われています。
古代メキシコにはインディアンが飼う「テチチ」という小型犬がいました。
そもそもテチチという犬の由来もはっきりとはしていませんが、その歴史は古く、紀元前15世紀ごろのマヤ文明の遺跡にも似た小型犬が描かれているといいます。
16世紀になると、メキシコに侵攻してきたスペイン軍の影響もあり、テチチはかなりの数を減らしていきました。
その後、メキシコのチワワシティで3匹の小さな犬が発見されました。
そして、これらの小型犬がアメリカにわたり、チワワとして固定の犬種となりました。
②今は大人気のチワワも大型犬の人気に埋もれていた過去がある!
今でさえ、小型犬では人気ナンバー1と言っても過言ではないチワワも、大型犬の人気の陰に埋もれていた過去がありました。
アメリカに渡った当初は、大型犬が好きなアメリカ人の間には広がりませんでした。
1950年代になって、その小さな体ゆえに集合住宅でも飼いやすいと注目が集まって、少しずつチワワの数も増えていきました。
③日本にやってきたのは1970年代。CMが大ブレイクしたことで一気に人気犬種に!
日本にチワワがやってきたのは1970年代になってからになります。
しかし、やってきた当初はアメリカと同様、型犬の人気に埋もれた存在でした。
そして、1990年代から、小さな一戸建てや、マンションなどの集合住宅でも飼いやすいと注目を集め始めます。
その後、2002年に放送されたテレビCMがきっかけとなって、チワワの人気が大ブレイク。
多くの人が、ペットショップにチワワを探し求めて足を運びました。
一気に人気犬種となったチワワ。現在も、常に人気犬種ランキングの上位にランクインしています。
3.チワワの種類
チワワには実に豊富な種類が存在します。
まず大きく分かれるのは、スムースコートとロングコートです。
毛が短く、ツルツルした手触りとツヤツヤの光沢の毛が特徴。
毛は長く、細くて少しウェーブがかかっているのが特徴。毛の長さが短めのタイプと長めのタイプがいる。
そして、スムースコートとロングコートを基本として、たくさんの色のバリエーションが存在します。
このほかにも様々なカラーが存在しており、チワワの種類はとても豊富に存在しています。
4.チワワの体の特徴
犬種にはそれぞれスタンダード(犬種標準)が決められています。
それは、チワワの形や性質を崩すことなく、犬種を未来に残すために重要なことです。
ここでは、そんなチワワのスタンダード(標準)を、体の部位ごとに見ていきましょう。
①耳
チワワの耳は大きく、上にピンっと立っています。
また、きれいに広がっているのが特徴です。
耳の付け根が一番太く、先になるにつれてだんだんと細くなって、先端は少し丸くなっています。
②目
チワワの目は、くるんと丸く、大きな目をしています。
ウルウルしていていつも輝いているその目は、とても表情豊かで、飼い主さんに目で感情をうったえかけてきます。
目の色は完全にダーク色が望ましいとされています。
③鼻(マズル)
チワワの鼻は、比較的短い鼻をしており、少しだけツンっと上を向いています。
④足{四肢(しし)}
チワワの足は、前から見ると前足はまっすぐ十分な長さがあり、後ろ足は十分な筋肉がついています。
また、横から見ると程よく角度がついています。
指はよく離れていて、それでいて広がってはいないのが特徴です。
⑤体(ボディ)、体格
チワワの体はとても小さいですが、それでいてしっかりしています。
背中は短いですが、水平でまっすぐです。
そして、胸とおしりが幅広くよく発達していて、腰からおしりまでが筋肉質で力強くなっています。
また、チワワの体格は、体重1.5~3kgが標準とされています。
⑥しっぽ
チワワのしっぽは、適度な長さがあり、おしりの高い位置にあります。
しっぽの形は、付け根は太く、先端になると細くなっています。
⑦頭部
チワワの頭はきれいに丸みを帯びています。
この丸みを帯びた頭は通称「アップルヘッド」と呼ばれています。
⑧歯
チワワの歯は、下の歯の外側が、上の歯の内側に接する「シザーズバイト」、上下の歯の端(はし)と端がきれいにかみ合う「ピンサーズバイト」の2種類存在しています。
5.チワワがかかりやすい病気
犬がかかる病気もさまざまありますが、特にチワワがかかりやすい病気というものがあります。
チワワがかかりやすい病気は下記のとおりですので、参考にご覧くださいね。
- ①角膜炎、角膜潰瘍(かくまくえん、かくまくかいよう)
- ②乳歯遺残(にゅうしいざん)、欠歯(けっし)
- ③軟口蓋過長症(なんこうがいかちょうしょう)
- ④てんかん
- ⑤脳炎(のうえん)
- ⑥脂漏性皮膚炎、脂漏症(しろうせいひふえん、しろうしょう)
- ⑦膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)
- ⑧ワクチンアレルギー
- ⑨膿皮症(のうひしょう)
- ⑩撓尺骨(とうしゃくこつ)の骨折
- ⑪レッグカルベペルテス
- ⑫指間性皮膚炎(しかんせいひふえん)
- ⑬膀胱炎(ぼうこうえん)
- ⑭膀胱結石(ぼうこうけっせき)
- ⑮門脈体循環(もんみゃくたいじゅんかん)シャント
- ⑯水頭症(すいとうしょう)
- ⑰還椎軸椎亜脱臼(かんついじくついあだっきゅう)
\チワワがかかりやすい病気について、こちらの記事で詳しく解説しています/
【要チェック】チワワの病気で多いのは?症状でわかる気づき方も解説
6.まとめ
いかがでしたでしょうか。
チワワの性格に加え、接し方、歴史や種類、体の特徴、チワワに多い病気までをみてきました。
もちろん人間と同じように、その子その子によって性格は少しずつ違ってきますが、一緒に暮らしているうちに性格がわかってきますし、心が通じ合えるようになってきます。
飼い主さんが愛犬のふれチワワにたくさん愛情を注げば、チワワも深い愛情と信頼で、飼い主さんや家族にいつも笑顔や幸せを与えてくれるはずです。
みなさんが、チワワとかけがえのない人生のパートナーとなるために、この記事が参考になれば大変うれしく思います。
最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました。