胴長短足でふわふわ大きなたれ耳、つぶらな瞳と愛情表現豊かな表情で、飼い主さんをいつもメロメロにするダックスフンド。
この記事では、そんな魅力たっぷりのダックスフンドはどんな性格なのかご紹介していきます。
またさらに、ダックスフンドの性格に対応した接し方や、ダックスフンドの歴史、種類、体の特徴や、ダックスフンドに多い病気までわかります。
これからダックスフンドを飼おうと思っている方、すでに飼っている方にも、ダックスフンドと心が通じ合えるかけがえのないパートナーとなるための参考になればうれしく思います。
1.ダックスフンドの性格と接し方
それでは早速、ダックスフンドがどんな性格なのか、また接し方も見ていきましょう。
①とても愛情深くて甘えん坊な性格。飼い主さんのことを気にかけてくれる。
ダックスフンドは飼い主さんのことがとても大好き。
飼い主さんが寝ていると、横にくっついて一緒に眠ります。
家の中を歩いて移動するときも、ずっとくっついてきたがる甘えん坊な性格です。
飼い主さんも、そんなべったり甘えてくるダックスフンドの可愛らしい姿に癒されます。
そのまま寄り添うように甘えさせてあげると、愛犬のダックスフンドも満足、幸せに暮らせます。
その一方で、ダックスフンドは自立心が高く、四六時中くっついたまではなく、一人の時間を大切にする子もいます。
愛犬の性格にもよりますが、このような性格の場合、愛犬も飼い主さんもちょうどいい距離感で毎日を過ごすことができます。
②飼い主さんと遊ぶことが大好き!運動神経も抜群でいろいろなことにチャレンジできる。
もともと狩猟犬として生まれたダックスフンド。
運動神経も良く、さらに体力も豊富です。
日々のお散歩を楽しみたい飼い主さんにはぴったりの犬種と言えます。
また、散歩だけではなく、その運動神経と豊富な体力で、ジョギングやアジリティ、訓練競技会、ドッグダンスなども一緒に楽しむこともできるでしょう。
訓練次第では、その高い能力を生かして、セラピードッグや聴導犬としても活躍するダックスフンドも増えてきました。
指導手(人)とピッタリと息を合わせて、ハードル、トンネル、シーソーなどの障害物が置かれたコースを制限時間内に、次々とクリアしていく競技のこと。障害馬術競技の犬バージョンともいえる犬の障害物競走です。
クラスごとに各訓練科目の習熟度を競い、その成績によって順位付けを行うことで入賞者を表彰する一般家庭犬向けのイベント。大小さまざま犬種、子どもからお年寄りまで幅広い愛犬家が参加しています。また、成績優秀な犬にはトレーニングチャンピオンなどの称号が付与され、血統証明書に記載されて永久に記録されます。
人と犬が音楽に合わせて一緒に踊るドッグスポーツのこと。飼い主さんの足の間を通り抜けたり、飼い主さんに合わせてリズムよくジャンプをしたりといったいろんな一芸をおり交ぜて踊り、点数を競う競技会も開催されています。
病気やけが、精神的なダメージを受けた人たちのために、ふれ合いや関わりを通じて不安を減らし気力を復活させ、人間の心と体を癒すために、特別な訓練を受けた犬たちのこと。
耳が聞こえない、または聞こえにくい人達のために、音に関する情報を伝えてくれる補助犬のこと。伝えてくれる音は、非常ベル、火災報知機、インターフォン、自動車のクラクションや赤ちゃんの泣き声など様々です。また、聴導犬を連れていることで、周りの人たちに耳が聞こえない、聞こえにくいことを伝える目印となることもできます。
愛犬のダックスフンドの性格に合わせて、いろんなことにチャレンジしてみるのも面白いですね。
また、飼い主さんと愛犬が一緒にチャレンジすることで、きずなを深め、信頼関係を築くこともできるでしょう。
もちろん正確には個体差がありますので、もし、愛犬のダックスフンドがトレーニングが苦手な性格の場合は、一通りマナーとルールをしつけとして教えたあとは、愛犬と穏やかにのんびりと生活していくのもいいでしょう。
愛犬のダックスフンドの性格に合わせた過ごし方を考えてあげましょう。
③フレンドリー性格で順応性も高い!体力もあるからお出かけに向いている!
ダックスフンドは基本的にフレンドリーな性格をしています。
順応性も高く、体力もあるので、愛犬と一緒にお出かけや旅行したいと思っているならダックスフンドはピッタリです。
愛犬と一緒に色々なところにお出かけしてみましょう。
飼い主さんのことが大好きなダックスフンドも、一緒にお出かけできることに大喜びですよ。
ただし、一緒にお出かけや旅行をする前の心得が3つあります。
愛犬の性格を尊重しつつ、しっかり準備をして、ダックスフンドとたくさんのお出かけや旅行を楽しみましょう。
④愛情深く忠実な性格で、子どもからお年寄りまでいいパートナーになれる。
ダックスフンドは愛情がとても深く、忠実な性格をしています。
そのため、子どもとの相性も良く、いい遊び相手になってくれるでしょう。
ただし、見た目の可愛さとは違い、ダックスフンドは意外とパワフル。
遊び方を間違えると、ダックスフンドも子どももけがをしてしまうかもしれません。大人が注意して見守ってあげましょう。
また、ダックスフンドにも繊細な性格の子もいますので、子どもの突然の大声や大きな動きにびっくりして警戒してしまうこともあります。
愛犬の性格をしっかり見て、大人が上手にコントロールしてあげましょう。
そしてダックスフンドは、その甘えん坊で愛らしい性格から、お年寄りともいいパートナーになれます。
一つ注意点としては、ダックスフンドは体力がありますので、しっかりと遊びや散歩をしてあげないとストレスがたまってしまうこともあります。
もしお出かけが難しければ、家の中でしっかりと遊んであげて、運動量を消耗してあげるようにすることが大切です。
⑤飼い主さんが大好きで寂しがり屋な性格!お留守番は苦手だけど頑張れる。
飼い主さんのことが大好きなダックスフンドは、お留守番があまり好きではありません。
それでも、とても賢い犬種であるダックスフンドは、きちんとトレーニングをすれば、問題なくお留守番ができるようになります。
ダックスフンドに限ったことではありませんが、お留守番をさせるときに必要なトレーニングはトイレを家の中でできるようにしておくことです。
お散歩中でしかトイレできないと、お留守番中おしっこやウンチを長時間がまんしてしまうことがあるので、お留守番は難しくなります。
さらに、すべての犬種に言えることですが、ダックスフンドは暑さが苦手です。
熱中症を防ぐためにも、夏にはお留守番中でもエアコンは常にオンにしておくことが大切です。
また、ふだん家でお留守番をして、ダックスフンドが運動不足になったりストレスをためてしまわないように、できる限り時間を見つけてお散歩をさせてあげたり、家の中であってもしっかり遊んであげることが大切です。
⑥仲間意識や協調意識が強く、多頭飼いにも向いている
ダックスフンドは狩猟犬として働いていた歴史を持っているので、仲間意識や協調意識が強く、多頭飼いにも向いていると言えます。
ダックスフンド同士はもちろんですが、他の種類の犬とでもうまくいくでしょう。
逆に相手が多頭飼いが苦手だと、うまくいかないこともありますので注意が必要です。
また多頭飼いをするときは、同じダックスフンドでも性格には個体差がありますので、愛犬の性格をしっかり見極めたうえで、飼い主さんがかけることのできるお金や時間、労力をしっかり考えてから決めるようにしましょう。
そうしないと、愛情もコミュニケーションも薄いものになり、生活自体も愛犬との関係もダメになってしまうからです。
あくまでも、今いる愛犬のことをしっかりわかってあげたうえで、判断しましょうね。
2.ダックスフンドの歴史
それでは、ダックスフンドの歴史について少しだけみていきましょう。
①ダックス=アナグマ? ダックスフンドのルーツは狩猟犬。
愛情深く、甘えん坊の性格からは想像しにくいですが、ダックスフンドはドイツ生まれの狩猟犬です。
その歴史は古く、12~13世紀に生み出されました。
ダックスフンドとはドイツ語で、「ダックス=アナグマ」、「フンド=犬」から名づけられました。
今となっては小型犬のミニチュアダックスフンドが一番多いですが、最初に登場したのは、大きいサイズのスタンダードダックスフンドでした。
16世紀にはいると、毛質が柔らかくウェーブのかかったロングヘアード、かたい毛を持つワイヤーヘアードが生まれます。
これには諸説がありますが、ワイヤーヘアードの堅い毛は猟をするときに体を守る役目をしていたと考えられています。
②より小さな穴にも潜れるように小型のダックスが誕生!
1900年代に入ると、小さめに生まれたスタンダードダックスフンドをもとに、小型のミニチュアダックスフンド、さらに小さなカニーンヘンダックスフンドが誕生します。
しかし、これらは愛らしい見た目を求めて生まれたわけではありません。
あくまでも、より小さな穴にも潜ることができるようになることで、猟の幅を広げるために生まれました。
③狩猟犬からペットへ!たちまち人気犬種1位に。
19世紀後半になって、ダックスフンドはアメリカにわたります。
そこでは狩猟犬としてダックスフンドではなく、ペットとしてのダックスフンドを愛する人も多くいました。
そして、正式な記録は残っていませんが、日本には明治時代にやってきたと言われています。
1960年代に入り、徐々に数も増え始め、2000年代初めには、その可愛らしさと飼いやすさから、人気犬種1位を長年にわたり維持しました。
3.ダックスフンドの種類
①サイズによる分類
ダックスフンドには実に豊富な種類が存在します。
まず大きく分かれるのは、大きさによる分類です。
大きいサイズからスタンダード、ミニチュア、カニーンヘンの3種類です。
サイズ別分類 | 分類の基準 |
スタンダード | 胸囲35cm以上 |
ミニチュア | 生後15か月で 胸囲30~35cm |
カニーンヘン | 生後15か月で 胸囲30cm以下 |
このように、ダックスフンドの大きさを決める基準は胸囲のみです。意外ですよね!?
②被毛の種類による分類
さらに、それぞれのサイズごとに被毛の種類による分類に分かれてきます。
スムースヘアードとロングヘアード、ワイヤーヘアードの3種類です。
毛が短く、ツルツルした手触りとツヤツヤの光沢の毛が特徴。
毛は長くふわふわした毛質で、少しウェーブがかかっているのが特徴。毛の長さが短めのタイプと長めのタイプがいる。
縮れた巻き毛が特徴。手触りも硬く力強い印象を持っている。
③カラーによる分類
そして最後に、ここからさらにたくさんの色のバリエーションが存在します。
このほかにも様々なカラーが存在しており、ダックスフンドの種類はとても豊富に存在しています。
4.ダックスフンドの体の特徴
犬種にはそれぞれスタンダード(犬種標準)が決められています。
それは、ダックスフンドの形や性質を崩すことなく、犬種を未来に残すために重要なことです。
ここでは、そんなダックスフンドのスタンダード(標準)を、体の部位ごとに見ていきましょう。
①耳
ダックスフンドの耳は頭の高い位置についていて、顔よりも後ろにあります。
十分な長さがあり、幅が大きく、横から見ると全体的に丸みを帯びた形をしているのが特徴です。
②目
ダックスフンドの目は中ぐらいのサイズで、目と目の感覚は開いています。
目の色は濃い赤茶もしくは黒茶色です。
とても感情豊かで、イキイキした目をしています。
③頭部、鼻(マズル)
ダックスフンドの頭部は、長く、鼻の先に向かうにつれて細くなっていきます。
眉頭(まゆがしら)の輪郭(りんかく)がはっきりしていて、鼻すじは細く長い形をしています。
④足{四肢(しし)}
ダックスフンドの足は、強い筋肉がついていて、特に前足は太く大きいです。
前方から見ると、前足と足先はまっすぐ前を向いています。
後ろ足も十分な筋肉がついていて、膝関節とかかとの角度が大きくなっています。
⑤体(ボディ)
首と体に十分な長さがあるのが特徴です。
背中のラインはまっすぐで、おしりに向かって少し傾斜しています。
胸は特に大きく発達しています。
⑥しっぽ
高すぎない位置にあり、背中のラインの延長でそにままつながっています。
⑦歯
ダックスフンドの歯は、下の歯の外側が、上の歯の内側に接する「シザーズバイト」です。
上下のあごがよく発達していて、歯は42本あります。
5.ダックスフンドがかかりやすい病気
犬がかかる病気もさまざまありますが、特にダックスフンドがかかりやすい病気というものがあります。
ダックスフンドがかかりやすい病気については下記のとおりですので、参考にご覧くださいね。
- ①進行性網膜委縮(しんこうせいもうまくいしゅく)
- ②慢性表在性角膜炎(まんせいひょうざいせいかくまくえん)
- ③歯周病(ししゅうびょう)
- ④外耳道炎(がいじどうえん)
- ⑤椎間板ヘルニア(ついかんばんへるにあ)
- ⑥若年性蜂窩織炎(じゃくねんせいほうかしきえん)
- ⑦膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)
- ⑧家族性皮膚筋炎(かぞくせいひふきんえん)
- ⑨パターン脱毛(だつもう)
- ⑩皮膚組織球種(ひふそしききゅうしゅ)
- ⑪ワクチンアレルギー
- ⑫無菌性肉芽腫(むきんせいにくがしゅ)、無菌性結節性脂肪織炎(むきんせいけっせつせいしぼうしきえん)
- ⑬血友病(けつゆうびょう)
- ⑭糖尿病(とうにょうびょう)
- ⑮出血性胃腸炎(しゅっけつせいいちょうえん)
- ⑯膀胱炎(ぼうこうえん)
- ⑰膀胱結石(ぼうこうけっせき)
\ダックスフンドがかかりやすい病気について、こちらの記事で詳しく解説しています/
ダックスフンドの病気で多いのは?症状でわかる気づき方も解説!
6.まとめ
いかがでしたでしょうか。
ダックスフンドの性格に加え、接し方、歴史や種類、体の特徴、ダックスフンドに多い病気までをみてきました。
もちろん人間と同じように、その子その子によって性格は少しずつ違ってきますが、一緒に暮らしているうちに性格がわかってきますし、心が通じ合えるようになってきます。
飼い主さんが愛犬のふれダックフンドにたくさん愛情を注げば、ダックスフンドも深い愛情と信頼で、飼い主さんや家族にいつも笑顔や幸せを与えてくれるはずです。
みなさんが、ダックスフンドとかけがえのない人生のパートナーとなるために、この記事が参考になれば大変うれしく思います。
最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました。